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人面魚ブーム
人面魚ブームは、人の顔に見える模様の鯉が、1990年に雑誌や新聞で話題になった出来事です。代表的な場所は、山形県鶴岡市の善寳寺の背後にある貝喰の池です。ここでの「人面魚」は、顔に見える模様を持つ魚への呼び名で、人間の顔を持つ新種が見つかったという意味ではありません。実際の鯉、模様の見え方、当時の報道が広げた話題を分けて振り返ると、池で見た記憶とニュースの記憶を整理できます。
呼ばれ方:人面魚、人の顔に見える鯉、善寳寺の人面魚、貝喰の池
読みたい項目を目次で選ぶ- ブームの報道
- 1990年の報道
- 平成期の記録
- 1990年の記録
- 記憶の場所
- 寺の池・テレビの前・新聞を読む時間
- 現在
- 継続する展開あり
QUICK COMPARE
人面魚の呼び名・当時の報道・現在の紹介を比較
- 人面魚という呼び名
- 顔のように見える模様の鯉への呼称。人間の目鼻を備えた新種という意味ではありません。
- 山形県鶴岡市/善寳寺
- 貝喰の池が代表的な場所。寺の由緒・龍神の伝承と、模様の観察は別の説明です。
- 1990年6月22日号/FRIDAY
- 掲載した媒体自身が後年に振り返る報道の記録。鯉が生まれた日を示すものではありません。
- 1990年6月26日/宇部時報
- 一般家庭の池も当時の地域ニュースに。全国的な話題が地域で受け止められた例です。
- 2025年/寺への再取材
- 現在も顔に見える鯉がいるとの説明。同じ個体・子孫かどうかは未確認と報じられています。
- 現在の観光案内
- 平成に話題になった池として紹介。記載があることと、特定の魚に必ず会えることは別です。
- なぜ顔に見える?/パレイドリア
- 模様や物を別の意味のある姿として見る知覚の現象。専門家は人面魚も例に挙げています。人間の顔を持つ新種の証拠ではありません。
- 専門家の説明/生存の可能性
- 金尾滋史氏は、環境によって長期の生存も考えられると説明。同じ個体であるとの鑑定や、親子関係の確認とは異なります。
- 写真・文章・場面イラスト
- 報道写真は当時の記録、ここでの絵は架空の池。実在の池や1990年の人出を再現していません。
SCENES & OBJECTS
風景と図でたどる

同じ模様を、二つの視点で見る
同じ濃淡の模様でも、形として見る場合と、目や口のように受け取る場合では見え方が変わります。

人面魚ブームの年表
発売、放送、シリーズの展開などの節目を年代順にたどれます。

人面魚の記録を読み解く
人物、品物、機能、施設など、思い出の対象を見分ける手掛かりを比べられます。

池の鯉を眺めるひととき
池の鯉を眺める様子をイメージした架空の場面です。善寳寺の貝喰の池、1990年の人面魚や当時の人出を再現した画像ではありません。
制作:平成カプセル編集部 / GPT Image
見分ける手掛かり
FRIDAYの2025年の再取材で寺の広報担当者が挙げているのは、金色1匹と銀色2匹の、人の顔に見える模様の鯉です。色や模様の濃淡を目鼻のように受け取ることと、魚に人間の目鼻が付いていることは異なります。古い写真と見比べるなら、金色か銀色か、模様の位置、撮影した池と年月を対にして読むと、どの記録の魚なのかを整理できます。匹数の対象は2025年の取材時点です。
- 善寳寺と貝喰の池
- 鯉の頭の模様
- 1990年の新聞や雑誌
池の鯉・伝承・報道の記録を分けて見る
DEGAM鶴岡ツーリズムビューローの観光案内は、善寳寺と貝喰の池を龍神の伝承に関わる場所として紹介し、人面魚が平成に話題になったことにも触れています。伝承は、その場所で語り継がれる文化の記録です。一方、人の顔のような模様が見える鯉の存在は観察や報道の対象で、両者は同じ種類の説明ではありません。寺や池の名を確かめると、場所の由緒と1990年のニュースを重ねながら、それぞれの意味を読めます。
目次へ戻るA CLOSER LOOK
なぜ顔に見える? 心理学の公開解説から読む
顔ではない模様や物に顔らしい姿を見る現象は、パレイドリアと呼ばれます。高橋康介氏は『意味を創る』の1頁で、人面魚をその例として挙げています。また、日本心理学会『心理学ワールド』106号の署名解説では、顔ではないと理解していても顔に見えることや、同じ画像でも人や状況によって見え方が変わることを説明しています。掲載時の肩書きは立命館大学総合心理学部教授です。魚に実際にある模様と、それを顔のように受け取る見え方という二つの視点を持つと、不思議さを楽しみながら観察できます。
高橋氏の解説は、パレイドリアが起こる理由のすべてが明らかになっているとはしていません。同じ濃淡を模様として見る場合と、目や口のように受け取る場合では、見え方が変わります。自分にはどこが顔に見えるかを言葉にし、隣の人と比べてみると、魚の模様と見る側の受け取り方を分けて考えられます。この知覚の説明から、鯉の寿命や同一個体かどうかが分かるわけではなく、それらは時点の分かる報道で確かめる別の問いです。
目次へ戻る平成期の記録
FRIDAY自身の振り返りでは、1990年6月22日号の掲載が記録されています。宇部日報も、1990年6月26日付の宇部時報の記事を2024年に再掲載しました。そこには、全国的な話題を受け、宇部の一般家庭の池でも顔に見える模様の鯉が報じられた記録があります。記事が親子と呼ぶ魚の関係まで、遺伝を調べた証拠とすることはできません。山形の池だけでなく、身近な魚へ目を向ける報道が地域にもあったと分かります。
ブームの報道:1990年の報道 / 平成期の記録:1990年の記録
目次へ戻る今はどうなっている?
2025年のFRIDAYの取材で、善寳寺の広報担当者は顔に見える鯉が今もいる一方、1990年と同じ個体か、子孫かは分からないと回答しています。同記事で琵琶湖博物館の学芸員・金尾滋史氏は、適切な環境なら当時の鯉が35年後も生きている可能性に言及していますが、これは生存の確認ではありません。また、別の鯉なら偶然に顔のような模様を持って育ったと考えるのが自然だとの見解を述べています。似た模様だけで同一個体や親子関係を決めることはできません。現在の観光案内で池の紹介を確かめ、訪問時は参拝や現地の決まりに沿って見学できます。
目次へ戻るEVIDENCE
この記録の出典
確認日は資料の内容を確認した日で、商品の発売日とは異なります。
- 資料1DEGAM鶴岡ツーリズムビューロー:善寳寺・貝喰の池と平成に話題になった人面魚別タブで開く公式サイト・発表資料 / 掲載サイト:tsuruokakanko.com参照内容:存在・概要・楽しみ方・使い方・継続・復刻・終了の状況内容を確認した日:
- 資料2FRIDAY 2025年10月11日:1990年の掲載記録、寺と博物館学芸員への再取材別タブで開く報道・記事資料 / 掲載サイト:friday.kodansha.co.jp参照内容:存在・概要・登場・発売時期・当時の展開・広がり・継続・復刻・終了の状況内容を確認した日:
- 資料3宇部日報:1990年6月26日付宇部時報の人面魚報道を再掲載別タブで開く報道・記事資料 / 掲載サイト:ubenippo.co.jp参照内容:存在・概要・当時の展開・広がり内容を確認した日:
- 資料4日本心理学会・高橋康介氏:パレイドリアの知覚、見え方の違いと未解明の点別タブで開く公式サイト・発表資料 / 掲載サイト:psych.or.jp参照内容:楽しみ方・使い方内容を確認した日:
- 資料5高橋康介『意味を創る』サイナビ!ブックレットVol.13、2016年発行、1頁:人面魚をパレイドリアの例として説明別タブで開く出版社の資料 / 掲載サイト:chitosepress.com参照内容:楽しみ方・使い方内容を確認した日: