平成のイケメン・美人を記録でたどる見方
平成のイケメンや美人は、CMの起用の多さと新人賞の記録で振り返ると、時代ごとの顔ぶれがはっきり見えてくるはずです。以下では日本アカデミー賞の新人俳優賞を軸に、平成の約30年を初期・中期・後期に分けてたどります。
「いけ面」が広辞苑に載ったのは2008年
「イケメン」という言葉は、平成の後半には国語辞典の『広辞苑』に載るほど定着していました。2008年1月刊行の『広辞苑』第六版では、新しく加わった約1万語に「いけ面」が入りました。同じく新たに載った「うざい」「ニート」とともに話題になっています(J-CASTニュース、2007年)。
平成初期は「イケメン」より「美少年」という言い方が目立ちました。1996年の新人俳優賞の解説でも、柏原崇の魅力は「美少年ぶり」と書かれています。90年代の人気俳優を思い出すときは、「美少年」「二枚目」という言葉も手がかりになります。
CM出演の多さで見る平成の顔
平成の30年間で最も多くテレビCMに出演したのは上戸彩で、2位が木村拓哉でした。ビデオリサーチが紹介している「平成30年間テレビCMタレント出演ランキング」の上位5人は次のとおりです。
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| 順位 | 名前 | 主な肩書き |
|---|---|---|
| 1位 | 上戸彩 | 女優 |
| 2位 | 木村拓哉 | 俳優・歌手 |
| 3位 | 所ジョージ | タレント |
| 4位 | 阿部寛 | 俳優 |
| 5位 | 綾瀬はるか | 女優 |
同じ記事によると、木村拓哉は人気度の調査では上位ではないものの、「スマート」なイメージが性別や年代を問わず高く評価されていました。CMにくり返し起用された顔ぶれは、その時代に広く親しまれた人を知る手がかりになります。
新人俳優賞の顔ぶれは時代の鏡
日本アカデミー賞の新人俳優賞は、その年に映画で目立つ活躍をした新人に贈られる賞で、年齢は問われません。選ばれる人数は年によって3人から10人以上まで幅があります。平成の受賞者は、平成元年の映画が対象の1990年・第13回から2019年・第42回までで、名前は公式サイトで確かめられます。
受賞の年は授賞式の年で、対象は前の年に公開された映画です。受賞者には、のちに主演賞を受ける俳優や、ドラマで国民的な人気者になった人が多く含まれます。年ごとの一覧を見ると、その時代に「新しい顔」として期待された人が一目で分かります。
平成初期のイケメン俳優と美人女優
平成初期(1990〜2000年の受賞)の新しい顔は、俳優では本木雅弘・豊川悦司・柏原崇らです。女優では深津絵里・観月ありさ・広末涼子らが注目されました。アイドル歌手やモデルとして先に人気を集め、映画で演技を認められた人が多いのがこの時期の特徴です。
90年代に注目されたイケメン俳優
平成初期の新人俳優賞には、今もドラマや映画の主役を務める俳優が並んでいます。代表的な受賞者は次のとおりです。
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| 受賞年 | 名前 | 受賞作 |
|---|---|---|
| 1990年 | 本木雅弘 | 226 |
| 1991年 | 筒井道隆 | バタアシ金魚 |
| 1992年 | 唐沢寿明 | おいしい結婚 |
| 1992年 | 永瀬正敏 | 息子 |
| 1993年 | 豊川悦司 | きらきらひかる |
| 1994年 | 萩原聖人 | 月はどっちに出ている |
| 1996年 | 柏原崇 | Love Letter |
| 1996年 | 渡部篤郎 | 静かな生活 |
| 1997年 | 安藤政信 | Kids Return |
| 2000年 | 松田龍平 | 御法度 |
受賞作が複数ある人は、表に代表的な1本を載せています。たとえば永瀬正敏の受賞作の一つ『息子』からは、和久井映見も同じ年に新人俳優賞を受けました。ドラマで顔を覚えた俳優の「最初の映画」を探すときにも、この一覧が手がかりになります。
90年代に注目された美人女優
平成初期の女優の新人俳優賞には、のちに主演女優として長く活躍する顔ぶれがそろっています。代表的な受賞者は次のとおりです。
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| 受賞年 | 名前 | 受賞作 |
|---|---|---|
| 1990年 | 深津絵里 | 満月のくちづけ |
| 1991年 | 牧瀬里穂 | つぐみ |
| 1992年 | 石田ひかり | ふたり |
| 1992年 | 観月ありさ | 超少女REIKO |
| 1992年 | 和久井映見 | 就職戦線異状なし |
| 1996年 | 酒井美紀 | Love Letter |
| 1997年 | 天海祐希 | クリスマス黙示録 |
| 1998年 | 広末涼子 | 20世紀ノスタルジア |
| 1998年 | 木村佳乃 | 失楽園 |
| 1999年 | 田中麗奈 | がんばっていきまっしょい |
| 2000年 | 池脇千鶴 | 大阪物語 |
1996年には映画『Love Letter』から柏原崇と酒井美紀がそろって選ばれました。1992年は石田ひかり・観月ありさ・和久井映見が同じ年に並んでおり、90年代前半の女優の層の厚さが分かります。
アイドルやモデルから映画の主役へ
平成初期の新人の多くは、映画に出る前にアイドルやモデルとして人気を集めていました。公式サイトの解説によると、本木雅弘はアイドルグループ「シブがき隊」の解散後に映画俳優としてのキャリアを本格的に始めています。
観月ありさは4歳からモデルとして活動し、石田ひかりはアイドル歌手としてCMやドラマで活躍していました。柏原崇は女性誌のアイドル募集コンテストで優勝してデビューし、江角マキコはモデルとして活躍しながら映画『幻の光』で女優に転身しています。
歌番組や雑誌で見ていた顔が、映画で演技を認められて主役になる流れが、この時期の「イケメン」「美人」の育ち方でした。90年代アイドルの時代を知っている人なら、受賞作を見返すと別の一面に気づけるでしょう。
平成中期のイケメン俳優と美人女優
平成中期(2001〜2010年の受賞)の新しい顔は、俳優では妻夫木聡・藤原竜也・三浦春馬らです。女優では長澤まさみ・石原さとみ・新垣結衣らが選ばれました。オーディションのグランプリから、デビュー直後に主役を射止めた人もいます。
2000年代に注目されたイケメン俳優
平成中期の新人俳優賞には、青春映画や話題作の主演で一気に名前が広まった俳優が並びます。代表的な受賞者は次のとおりです。
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| 受賞年 | 名前 | 受賞作 |
|---|---|---|
| 2001年 | 藤原竜也 | バトル・ロワイアル |
| 2002年 | 窪塚洋介 | GO |
| 2002年 | 妻夫木聡 | ウォーターボーイズ |
| 2004年 | オダギリジョー | あずみ |
| 2004年 | 藤木直人 | g@me. |
| 2005年 | 森山未來 | 世界の中心で、愛をさけぶ |
| 2007年 | 松山ケンイチ | 男たちの大和/YAMATO |
| 2008年 | 三浦春馬 | 恋空 |
| 2009年 | 小池徹平 | ホームレス中学生 |
| 2010年 | 岡田将生 | 重力ピエロ |
| 2010年 | 水嶋ヒロ | ドロップ |
2002年の窪塚洋介は、同じ『GO』で新人俳優賞と最優秀主演男優賞を同時に受けました。『ウォーターボーイズ』『世界の中心で、愛をさけぶ』『恋空』など、高校生が主人公の映画から人気者が続いたのも2000年代らしい流れです。
2000年代に注目された美人女優
平成中期の女優の新人俳優賞には、のちに主演を重ねる女優が多く選ばれています。代表的な受賞者は次のとおりです。
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| 受賞年 | 名前 | 受賞作 |
|---|---|---|
| 2001年 | 深田恭子 | 死者の学園祭 |
| 2002年 | 柴咲コウ | GO |
| 2004年 | 石原さとみ | わたしのグランパ |
| 2004年 | 上戸彩 | あずみ |
| 2004年 | 長澤まさみ | ロボコン |
| 2005年 | 上野樹里 | スウィングガールズ |
| 2006年 | 沢尻エリカ | パッチギ! |
| 2006年 | 堀北真希 | ALWAYS 三丁目の夕日 |
| 2007年 | 蒼井優 | フラガール |
| 2008年 | 新垣結衣 | 恋空 |
| 2009年 | 吉高由里子 | 蛇にピアス |
| 2010年 | 榮倉奈々 | 余命1ヶ月の花嫁 |
2004年は石原さとみ・上戸彩・長澤まさみの3人が同じ年に受賞した当たり年です。このうち上戸彩は、平成30年間のCM出演ランキングで1位になりました。新人賞の顔ぶれが、そのまま平成後半のCMやドラマの主役につながっていたことが分かります。
オーディションのグランプリから主役へ
2000年代の新人には、数万人規模のオーディションでグランプリを受けた人が目立ちます。公式サイトの解説によると、長澤まさみは2000年の第5回東宝シンデレラで35,153人の中からグランプリに選ばれました。
石原さとみは、ホリプロタレントスカウトキャラバンで32,109人の中からグランプリを受けました。その1か月後には、受賞作『わたしのグランパ』の撮影が始まっています。深田恭子も1996年の同じキャラバンのグランプリ出身で、妻夫木聡は「超ビッグオーディション」のグランプリからデビューしました。
雑誌モデルからの道もありました。新垣結衣は2001年に雑誌『nicola』のモデルとしてデビューし、ドラマやCMで人気を集めてから映画で評価されています。グランプリの発表やモデル時代を覚えている人は、受賞作で演技に挑む姿を見比べると楽しめます。
平成後期のイケメン俳優と美人女優
平成後期(2011〜2019年の受賞)の新しい顔は、俳優では菅田将暉・山﨑賢人・吉沢亮らです。女優では有村架純・広瀬すず・浜辺美波らが選ばれました。この時期には、中期の新人だった妻夫木聡・松田龍平・蒼井優らも最優秀主演賞を受けています。
2010年代に注目されたイケメン俳優
平成後期の新人俳優賞は、恋愛映画から時代劇まで幅広い作品の若手が選ばれています。代表的な受賞者は次のとおりです。
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| 受賞年 | 名前 | 受賞作 |
|---|---|---|
| 2011年 | 三浦翔平 | THE LAST MESSAGE 海猿 |
| 2012年 | 高良健吾 | 軽蔑 |
| 2013年 | 松坂桃李 | ツナグ |
| 2014年 | 綾野剛 | 横道世之介 |
| 2014年 | 菅田将暉 | 共喰い |
| 2015年 | 福士蒼汰 | 好きっていいなよ。 |
| 2016年 | 山﨑賢人 | orange-オレンジ- |
| 2017年 | 坂口健太郎 | 64-ロクヨン-前編/後編 |
| 2018年 | 竹内涼真 | 帝一の國 |
| 2018年 | 北村匠海 | 君の膵臓をたべたい |
| 2019年 | 吉沢亮 | リバーズ・エッジ |
2014年は綾野剛・菅田将暉・星野源が同じ年に選ばれ、2019年には吉沢亮・中川大志・成田凌が並びました。同じ年の受賞者を並べると、同世代として共演を重ねてきた俳優の顔ぶれが見えてきます。
2010年代に注目された美人女優
平成後期の女優の新人俳優賞の代表的な受賞者は次のとおりです。青春映画から時代劇まで、受賞作の幅も広がりました。
表が画面に収まらないときは、左右にスクロールできます。キーボードでは表を選び、左右の矢印キーで動かせます。
| 受賞年 | 名前 | 受賞作 |
|---|---|---|
| 2011年 | 仲里依紗 | 時をかける少女 |
| 2013年 | 武井咲 | るろうに剣心 |
| 2013年 | 二階堂ふみ | ヒミズ |
| 2013年 | 橋本愛 | 桐島、部活やめるってよ |
| 2014年 | 黒木華 | 舟を編む |
| 2015年 | 小松菜奈 | 渇き。 |
| 2016年 | 有村架純 | 映画 ビリギャル |
| 2016年 | 広瀬すず | 海街diary |
| 2017年 | 杉咲花 | 湯を沸かすほどの熱い愛 |
| 2017年 | 橋本環奈 | セーラー服と機関銃 ―卒業― |
| 2018年 | 浜辺美波 | 君の膵臓をたべたい |
2016年は有村架純・広瀬すず・土屋太鳳が同じ年に受賞しました。ビデオリサーチの人気度の調査では、2010年代の女性タレントは綾瀬はるかを中心に、新垣結衣や天海祐希が上位の常連でした。人気の上位は、2000年代までに名前が知られた女優が占めていました。新人賞の顔ぶれは、次の時代の主役候補として見ると楽しめます。
新人賞の後に最優秀主演賞を受けた人
平成を通して、新人俳優賞の受賞者がのちに同じ日本アカデミー賞で最優秀主演賞を受けています。主な例は次のとおりです。
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| 名前 | 新人俳優賞 | 最優秀主演賞 |
|---|---|---|
| 本木雅弘 | 1990年 | 1993年・2009年 |
| 和久井映見 | 1992年 | 1994年 |
| 深津絵里 | 1990年 | 2011年 |
| 妻夫木聡 | 2002年 | 2011年 |
| 松田龍平 | 2000年 | 2014年 |
| 蒼井優 | 2007年 | 2018年 |
| 菅田将暉 | 2014年 | 2018年 |
2011年には、映画『悪人』で妻夫木聡と深津絵里がそろって最優秀主演賞を受けました。本木雅弘は2009年の『おくりびと』で2度目の受賞です。若いころの受賞作と、主演賞を受けた作品を続けて見ると、同じ俳優の20年近い歩みをたどれます。
平成に人気を集めた子役
平成の人気子役は、90年代の安達祐実、2000年代の神木隆之介・須賀健太・志田未来、2010年代の芦田愛菜へと受け継がれてきました。いずれも日本アカデミー賞の新人俳優賞を受けており、子どものころの受賞作が今も見返せます。
安達祐実と「同情するならカネをくれ」
平成初期を代表する子役は安達祐実です。1994年に日本テレビで放送された主演ドラマ『家なき子』では、主人公のセリフ「同情するならカネをくれ」が大きな話題になりました。このセリフは、その年の新語・流行語大賞で、年間大賞の一つに選ばれています。ほかの年の流行語は平成の流行語一覧で振り返れます。
同じ1994年には、映画『REX 恐竜物語』で新人俳優賞も受けました。公式サイトの解説では、カレーのCMのコピー「具が大きい」が流行語になったことが人気のきっかけとして紹介されています。ドラマ・映画・CMのすべてで話題になった、平成らしい子役の代表です。
神木隆之介と須賀健太は2000年代の顔
2000年代の子役では、神木隆之介と須賀健太が2年続けて新人俳優賞を受けました。神木隆之介は2006年に『妖怪大戦争』で受賞しました。公式サイトでは、2歳から活動を始めて12歳で10年の芸歴を持つ「天才」と紹介されています。
須賀健太は2007年に『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』で受賞しました。前の年の『ALWAYS 三丁目の夕日』の淳之介少年役で、すでに広く知られていました。2010年には志田未来も『誰も守ってくれない』で受賞しています。志田未来は2006年の日本テレビ系ドラマ『14才の母〜愛するために 生まれてきた〜』で妊娠する中学生を演じ、連続ドラマに初めて主演しました。
芦田愛菜と2010年代の小さな新人たち
2010年代の子役の代表は芦田愛菜です。2010年のドラマ『Mother』で注目を集め、翌2011年に映画『ゴースト もういちど抱きしめたい』で新人俳優賞を受けました。
この時期は、さらに幼い受賞者も続きます。2012年には『八日目の蟬』の渡邉このみが撮影当時4歳で出演し、新人賞の最年少記録を更新しました。2014年には映画『おしん』の主役に約2,500人の応募者から選ばれた濱田ここねも受賞しています。母と子の絆を描いた受賞作が多いので、家族で一緒に見返す作品選びにもぴったりです。
まとめ
平成のイケメン俳優と美人女優は、日本アカデミー賞の新人俳優賞をたどると、時期ごとの顔ぶれがはっきり見えてきます。初期はアイドルやモデル出身、中期はオーディションのグランプリ出身の若手が目立つ時期でした。新人賞の受賞者がのちに最優秀主演賞を受ける流れは平成を通して続き、後期には妻夫木聡や蒼井優らが続きました。
気になる名前が見つかったら、まずはその人の新人俳優賞の受賞作を1本見返してみてください。平成ドラマや平成の映画の一覧とあわせて読むと、当時の記憶がさらに鮮やかによみがえります。
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- 日本アカデミー賞公式サイト「受賞作品」別タブで開く
- 日本アカデミー賞公式サイト「第13回(1990年)」別タブで開く
- 日本アカデミー賞公式サイト「第17回(1994年)」別タブで開く
- 日本アカデミー賞公式サイト「第25回(2002年)」別タブで開く
- 日本アカデミー賞公式サイト「第27回(2004年)」別タブで開く
- 日本アカデミー賞公式サイト「第34回(2011年)」別タブで開く
- 日本アカデミー賞公式サイト「第41回(2018年)」別タブで開く
- ビデオリサーチ VR Digest plus「平成の懐かしい芸能人を振り返る|人気タレントランキングの30年変遷」別タブで開く
- J-CASTニュース「広辞苑 10年ぶり改訂 『新版』年明けに販売開始」(2007年)別タブで開く
- 自由国民社「新語・流行語大賞 第11回 1994年」別タブで開く
個別の品やサービスの発売時期は、各図鑑ページで項目ごとに出典を示します。
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