かぐや姫の物語の女童はめのわらわと読む少女

かぐや姫の物語の女童は「めのわらわ」と読みます。名前ではなく、都の屋敷でかぐや姫に仕える少女を指す呼び名で、原作の竹取物語には出てこない映画だけの人物です。

女童の読み方はめのわらわ

女童の読み方は「めのわらわ」です。漢字だけなら「じょどう」とも読めますが、映画の役名としては「めのわらわ」と呼ばれています。

女童の読み方はめのわらわの表

表が画面に収まらないときは、左右にスクロールできます。キーボードでは表を選び、左右の矢印キーで動かせます。

女童の読み方はめのわらわの表
項目内容
読み方めのわらわ
呼び名の意味そば近くで仕える少女
本名作中で明かされない
屋敷での立場かぐや姫の侍女
年ごろ姫と同じ年頃
声田畑智子
原作での登場なし

年ごろは数字では示されていません。シネマトゥデイが紹介した金曜ロードショーの公式Xの投稿は、女童を「姫とは同じ年頃の女の子」と説明しています。

女の童は貴人に仕える少女を指す古語

「女の童(めのわらわ)」は、女の子や少女を指す古い言葉です。身分の高い人のそばで雑用をする少女という意味もあり、精選版 日本国語大辞典は「そば近く召し使う少女」と説明しています。

映画の女童は、この「仕える少女」の意味にあたります。今の言葉なら「お付きの女の子」や「侍女見習い」に近い呼び方です。

女童は人の名前というより、仕事を表す呼び名です。呼び名だけで屋敷での立場が伝わるため、作中では名前がなくても困らない人物になっています。

女童の声は田畑智子さんが担当

女童の声を担当したのは、俳優の田畑智子さんです。スタジオジブリの作品ページの「声の出演」に名前があり、映画.comなどの作品紹介でも女童役として載っています。

ジブリの作品ページは声の出演者の名前だけを並べていて、役名は書いていません。役名と声の組み合わせは、このあとの登場人物の一覧表でまとめて確かめられます。

目次へ戻る

女童がかぐや姫のそばで見せた姿

女童は、都の屋敷で姫の身の回りを世話しながら、窮屈な暮らしの中で姫が素直になれる相手でした。桜の枝や羽根突きのような小さな場面に、その役割がよく表れています。

都の屋敷で姫の身の回りを世話する

女童は、翁が都に構えた屋敷で、かぐや姫の身の回りを世話する少女です。姫のお稽古に付き添い、話し相手にもなります。女童が出てくる主な場面は次のとおりです。

都の屋敷で姫の身の回りを世話するの表

表が画面に収まらないときは、左右にスクロールできます。キーボードでは表を選び、左右の矢印キーで動かせます。

都の屋敷で姫の身の回りを世話するの表
場面女童がしたこと
都の屋敷での暮らし姫の身の回りの世話
お稽古の時間付き添いと話し相手
外に出られない日桜の枝を折って届ける
遊びの時間姫と羽根突き
月の迎えの夜薙刀を持って守りにつく
天人が来たとき子どもたちとわらべ唄

屋敷には、翁が宮中から招いた女官の相模もいます。相模は作法や琴、手習いを教える教育係です。同じように姫のそばにいても、相模は「しつける人」、女童は「寄り添う人」と役割が分かれています。

桜の枝を折ってきて羽根突きもする

女童は、自由に外へ出られない姫のために、桜の枝を折って持ってきます。山で育った姫にとって、季節の花を届けてくれる女童は外の世界とのつながりでした。

姫と女童が羽根突きをする場面もあります。屋敷の中で姫が年相応の笑顔を見せるのは、こうした女童との時間です。

都の暮らしで姫の心をほぐす役は、翁でも相模でもなく女童が担っていました。この関係を覚えておくと、月の迎えの夜に女童がとる行動の重みが分かります。

描き直すうちに出番が増えた顔

女童は、最初から目立つ役ではありませんでした。シネマトゥデイが紹介した金曜ロードショーの公式Xの投稿によると、はじめはふつうの容姿の付き人でしたが、描き直すうちに前髪・目・口がすべて水平な線になりました。高畑勲監督がこれを面白がり、当初より出番が増えたと伝えられています。

この顔立ちは公開から10年以上たっても人気です。2026年1月のテレビ放送のあと、シネマトゥデイは女童の人気を伝える記事を出し、SNSで「唯一の癒やし」と話題になったと紹介しました。

目次へ戻る

月の迎えの夜に女童が歌ったわらべ唄

月の迎えの夜、女童は薙刀を持って姫を守る持ち場につき、やがて子どもたちとわらべ唄を歌います。その歌声が、天人のもとへ引き寄せられていた姫を我に返らせるのです。

薙刀を持って姫を守る持ち場につく

月からの迎えが来る夜、屋敷の人々は姫を渡すまいと守りを固めます。女童も薙刀を手に、姫がこもる塗籠の前で守りにつきました。塗籠は、まわりを壁で囲んだ屋敷の奥の部屋です。

ふだんは姫の遊び相手だった小さな女童が、武器を手に守りについています。その姿から、この夜の屋敷の張りつめた空気が伝わってきます。女童にとって姫は、仕える相手であると同時に守りたい友だちでもあったのでしょう。

子どもたちと歌う声で姫が我に返る

女童は、天人たちが来る前に持ち場を離れて外に出ました。そして子どもたちを率いて、わらべ唄を歌い始めます。

天人の不思議な力で雲の上へ引き寄せられていた姫は、この歌声を聞いて我に返りました。同じく金曜ロードショーの公式Xも、女童と子どもたちのわらべ唄が、月の一行のもとへ招き寄せられた姫を目覚めさせると紹介しています。

わらべ唄は、物語の大事な場面で流れる劇中歌です。その歌を最後に姫へ届けたのが女童でした。女童は脇役でありながら、最後の場面で姫の心を地上へ呼び戻す人物だといえます。

眠らなかった理由は作中で語られない

天人が近づくと、屋敷を守る人々は不思議な力で次々に眠ってしまいます。その中で女童は眠らずに動きますが、理由は作中で説明されません。

「子どもに近い存在だったから眠らなかった」という見方はよく語られます。ただ、金曜ロードショーの公式Xは、そう推測する人もいるものの真相は不明だとしています。

理由が語られないぶん、見る人それぞれが答えを考えられる場面です。姫と心を通わせた女童が、最後まで姫の味方として動いたと受け取ると、二人の関係がよりはっきり見えてきます。

目次へ戻る

かぐや姫の物語の登場人物と声優の一覧

かぐや姫の物語の主な登場人物は、かぐや姫と育ての親の翁・媼、幼なじみの捨丸、教育係の相模、侍女の女童です。都に移ってからは、姫に求婚する五人の貴公子と御門が加わります。

主な登場人物と声優の一覧

主な登場人物と日本語版の声の担当は、次のとおりです。

主な登場人物と声優の一覧の表

表が画面に収まらないときは、左右にスクロールできます。キーボードでは表を選び、左右の矢印キーで動かせます。

主な登場人物と声優の一覧の表
役名立場声
かぐや姫竹から生まれた主人公朝倉あき
翁姫を見つけた竹取の男地井武男
媼姫を育てた翁の妻宮本信子
捨丸山で育った幼なじみ高良健吾
相模宮中から来た教育係高畑淳子
女童姫に仕える少女田畑智子
斎部秋田宮中の祭祀を担う家の人立川志の輔
御門姫を望む帝中村七之助
北の方石作皇子の正妻朝丘雪路
炭焼きの老人故郷の山で出会う男仲代達矢

翁の声は地井武男さんです。映画の完成直前に録り直しが必要になった一部の場面は三宅裕司さんが演じ、エンドロールには「特別出演」として名前が載りました。

姫を育てた翁と媼、幼なじみの捨丸

翁は竹の中から姫を見つけた竹取の男で、媼はその妻です。二人は姫をわが子として大切に育てます。

翁は、竹から出てきた黄金や着物を、姫を高貴な姫君に育てよという天からの授かりものと受け取りました。そこで一家は都へ移り、屋敷を構えます。女童や相模が登場するのは、この都の屋敷からです。

捨丸は、山で暮らしていた木地師の子どもたちのリーダー格で、姫の幼なじみです。木地師とは、ろくろで木を削り、椀や盆などを作る職人を指します。山の暮らしを知る捨丸と、都の暮らしを支える女童は、姫のそばにいた二人の若者として、対の関係と見ることもできるでしょう。

五人の貴公子と御門の顔ぶれ

都で美しいと評判になった姫には、五人の貴公子が求婚します。五人の役名と声の担当は次のとおりです。

  • 石作皇子:上川隆也
  • 車持皇子:橋爪功
  • 阿部右大臣:伊集院光
  • 大伴大納言:宇崎竜童
  • 石上中納言:古城環

姫は五人それぞれに、めずらしい宝を持ってくるよう求めて求婚を退けます。そのあと姫を望むのが、中村七之助さんが声を担当した御門です。

五人の貴公子と御門は原作の竹取物語にも登場する人物で、映画でも物語の流れは原作に沿っています。

目次へ戻る

原作の竹取物語と映画の人物の違い

映画は竹取物語の筋をほぼそのまま使いながら、女童・捨丸・相模といった原作にいない人物を加えています。原作にも「めのわらは」という言葉は出てきますが、指しているのは召使いではなく、かぐや姫本人です。

女童・捨丸・相模は映画で加わった人物

女童・捨丸・相模、そして石作皇子の正妻の北の方は、原作の竹取物語には出てこない映画オリジナルの人物です。一方、翁と媼、五人の貴公子、帝は原作にも登場します。

高畑勲監督は『ジブリの教科書19』に収められた言葉で、竹取物語には描かれていない「ウラ」があると語っています。それを解き明かせば、原作の筋立てをほとんど変えずに、かぐや姫に気持ちを重ねられる物語にできるという考えです。

新しく加わった人物は、この「ウラ」にあたる姫の気持ちを映す役目を担っている、と見ることもできます。女童は都での日々を、捨丸は山での日々を、それぞれ姫の近くで見ていました。原作では語られない姫の心の動きは、二人とのやりとりの中に描かれています。

原作のめのわらははかぐや姫を指す言葉

原作の竹取物語にも「めのわらは」という言葉が出てきますが、映画の女童とは別物です。精選版 日本国語大辞典は、「女の子・少女」という意味の用例として、竹取物語の「此めのわらはは、たえて宮仕つかうまつるべくもあらず侍るを」を挙げています。

これは、宮仕えを求められた翁が、かぐや姫のことを「この娘はまったく宮仕えに応じそうになく、手を焼いております」と答える場面の言葉です。原作の「めのわらは」は、姫本人を指していました。

映画では、同じ言葉が「仕える少女」という別の意味で、新しい人物の呼び名になっています。原作を知る人ほど、言葉の重なりに気づく呼び名です。

わらべ唄と天女の歌は高畑監督の作曲

女童たちが歌ったわらべ唄は、高畑勲監督と坂口理子さんが作詞し、高畑監督が作曲した劇中歌です。同じ二人が作詞し、高畑監督が作曲した劇中歌には「天女の歌」もあります。

映画の音楽は久石譲さん、主題歌は二階堂和美さんの「いのちの記憶」です。わらべ唄は、2015年に全音楽譜出版社から女声三部合唱の楽譜も出ました。

原作にいない女童が、監督みずから作った歌を最後に歌う役を任されています。この配役から、女童を映画の要の一人と見ることもできるでしょう。

目次へ戻る

かぐや姫の物語の公開と放送の記録

かぐや姫の物語は、2013年11月23日に公開された高畑勲監督の長編アニメーション映画です。アカデミー賞の長編アニメーション映画賞の候補にも選ばれ、2015年3月13日に地上波で初めて放送されました。

2013年11月23日公開で上映時間は約137分

かぐや姫の物語は、平成25年にあたる2013年の秋に公開されました。上映時間は約137分、配給は東宝です。公開から最近の放送までの歩みは、次の年表で確かめられます。

2013年11月23日公開で上映時間は約137分の表

表が画面に収まらないときは、左右にスクロールできます。キーボードでは表を選び、左右の矢印キーで動かせます。

2013年11月23日公開で上映時間は約137分の表
時期出来事
2013年11月23日劇場公開
2015年1月15日アカデミー賞候補の発表
2015年2月22日第87回アカデミー賞授賞式
2015年3月13日金曜ロードSHOW!で初放送
2018年5月18日高畑監督の追悼で放送
2026年1月9日金曜ロードショーで放送

原案・脚本・監督は高畑勲さんで、脚本は坂口理子さんとの共同です。日本映画製作者連盟の集計では、興行収入は24.7億円でした。同じ時期の邦画のヒット作は、平成の映画一覧でたどれます。

アカデミー賞の長編アニメ部門にノミネート

かぐや姫の物語は、2015年の第87回アカデミー賞で、長編アニメーション映画賞の候補に選ばれました。候補として名前が挙がったのは、高畑勲監督と西村義明プロデューサーです。

この年の受賞作は『ベイマックス』でした。アメリカでは、ロサンゼルスやボストンの映画批評家協会賞で、アニメーション部門の賞を受けています。

受賞には届かなかったものの、日本の昔話を描いたこの映画は海外の批評家にも高く評価されました。

2015年3月13日に地上波で初めて放送

テレビでの初放送は、日本テレビ系の「金曜ロードSHOW!」です。いつもより1時間ほど早い19時56分から始まりました。

高畑監督が亡くなった2018年には、追悼として本編をカットせずに放送しています。2026年1月の放送のあとには女童の人気を伝える記事も出ており、テレビで見返すたびに脇役の女童に目を留める人が多い作品です。

目次へ戻る

まとめ

かぐや姫の物語の女童は「めのわらわ」と読み、都の屋敷で姫に仕える少女を指す呼び名です。原作の竹取物語にはいない映画だけの人物で、声は田畑智子さんが担当しました。

月の迎えの夜には子どもたちとわらべ唄を歌い、姫を我に返らせます。眠らなかった理由は語られないので、次に見るときは桜の枝や羽根突きの場面から、女童と姫の距離に注目してみてください。ほかのジブリ作品の人物は、千と千尋の神隠しの登場人物でもたどれます。

目次へ戻る

参考資料

個別の品やサービスの発売時期は、各図鑑ページで項目ごとに出典を示します。

目次へ戻る